※前HPの講座同様、個人の主観や思い込みが確実に入るので、参考になると思った情報のみを見て頂けると幸いです。

今回紹介するのは、インターバルと、前回途中で投げ出した3D表現です。

始めたばかりの方や使用ソフトが分からない方
は下記の別講座を参照してください。

EasyToon(イージートゥーン)動画講座: http://easytoon.hp.infoseek.co.jp/ 
(使用ソフトが無い、使い方が分からない、他色々な基礎〜応用の動きを解説した有名講座)

→前HPのGIFアニメ講座: http://player60anime.rakurakuhp.net/i_150627.htm  
(これだけは押さえて欲しい動き、3D表現の講座)

 


 
<GIFアニメ講座 2>(EasyToon)


<動きのポイント: インターバル

インターバルとはフレーム1枚辺りの表示時間の事です。
普通、全てのインターバルを一括で同じ時間に設定しがちですが、TVアニメはそうとは限りません

前講座で解説した様な、タメ(同じような絵を何枚か詰め込む)時など、動きの遅い場面のフレームはインターバルも遅く
オバケ(残像のような表現)を使うなど、動きの早い場面のフレームはインターバルも早いです。

※ただディズニーやポニョなど、ヌルヌルした枚数の多いアニメや場面を作りたい方は、早めのインターバルで一括設定すればいいと思います。

           


走り始める瞬間のアニメを作りました。右が解説で、左上の数字が1枚辺りの表示時間、つまりインターバルです。
(ここではインターバルの秒数を  0.06秒→6   0.1秒→10  というように省略して記述していきます)

先述した通り、最初は動きがゆっくりなのでインターバルも長めに、次の動きの早いシーンは一気に早めのインターバルにします。
このように、極端にインターバルの差を付ける事で走り出しに「勢い」が出ます。
それと同時にタメのシーンでインターバルを長めに出来るので少ない枚数で長いアニメにする事が出来ます。


ちなみにこの走り始めのアニメは枚数8枚で合計0.8秒です。
1枚辺り平均0.1秒、1秒間10枚でも、インターバルの使いようでカクカクしたアニメには見えなくなります。
自分も最近作るアニメは平均0.1秒くらいが多いです。ゴンさんもそのくらい。
タメを使ってなくても動きがゆっくりな場面であれば01秒をこえても大体自然に出来ます。
最近のTVアニメは枚数削減のため、もっと遅い場合もあるくらいです。
また、キャラが喋る口パクのシーン等に至っては、逆にインターバルを遅くしないと口の動きが早すぎて不自然になる事があります。


(他例)

      

アニメ投稿サイトのPAGで作ったゲームっぽいアニメです。右はインターバル表示版です。
モンスターが突進の勢いをつけるシーンや、主人公がぶっ飛ばされて浮くシーンは、タメが入りインターバル遅く、
モンスターが突進して画面に向かってくるシーンはインターバル早めです。3D表現で近い程早く、遠い程遅くするのは前回の講座でもやりました。

<動きのポイント: 独特なインターバル

         

同じくPAGに投稿したアニメです。右は爆発時のインターバル表示版。
爆発のシーンは金田さんだったか誰かプロの表現を参考にして作りました。
インターバルが6と12の繰り返しで、超極端になっていますが、それによって面白い表現になります。


この様にインターバルの設定だけでも色々な表現が可能です。
ここの管理人、自分のアニメのインターバル設定や考え等はあくまで一例にすぎません。
当講座の最初でも言った通り、この講座だけを参考にするとマンネリした作品になってしまう恐れがあるので、他の方のアニメも参考にするのを勧めます。

gifアニメなら保存してeasytoon等で開く事が可能なので、そういった方法でインターバルや表現を見れます。
インターバルやタメは特に作り手によって個性が出るので最終的には自分なりの表現を見つけられるといいと思います。




<3D表現について 2>


<動きのポイント: 回り込み


回り込みとは映すものを中心にカメラを回す事です。

           



最初と最後に若干のタメがあります、タメ無しでゆっくり回すのもアリ。
また今回、画面に2人映るシーンから手までカメラを近づけるアップも使っています。
こんな感じでカメラワークは色々と表現を混ぜられるので動きの繋ぎに便利です。

<動きのポイント: 付けPAN

映したいものを常に画面に映し、カメラで追いかける事です。
このカメラワークは応用しやすく、非常に凡庸性が高いので是非使って欲しいです。

(2Dでの付けPAN)



白が主体の付けPANです。歩いているのに白はずっと中心の位置を維持したままです。
このように、ただ映したいものを真ん中で動かし続けるだけで付けPANになります。
付けPANはタメが無くても自然になるので手軽にアニメに組み込めます。





今度は2人を中心にした付けPANです。
背景を付けると移動具合がよく分かるようになります。マスク合成がクソ面倒ですけど。


(3Dの付けPAN)

3Dも基本2Dと同じ要領ですが、2Dと違い色々なカメラワークと併用できるため相当に表現が増えます。

            

まずこのアニメは「回り込み」と「爆弾主体の付けPAN」を一緒にしています。
カメラが爆弾を追いかけながら、地面と水平に回転しています。

かつ、爆発のシーンはカメラをタメ無しで一気に引いています。この表現は迫力を出すのに便利なカメラワーク。

また、インターバルの復習になりますが、

動きが遅い場面は、
最初の投げる前の腕を振りかぶる所
投げた後と戻ってくる前の、爆弾がビルとビルの間を浮遊する間
・向かいのビルに入る直前
・爆弾が戻ってきて机の上で少し回転する所
・爆発後

です。最初の2項目は自然現象的にも遅くするべきなので押さえましょう。他は自由です。
この場面は枚数多めでインターバルも遅めです。逆にこれ以外は早めに。

    

続いてスパイダーマンの模写アニメ。

最初遠くからスパイダーマンが現れるシーンは、ほとんどカメラ固定。
スパイダーマンが最下点で、カメラを通りすぎる瞬間に地面と水平にカメラ180度回転して、スパイダーマンを背面から写す、回転無しの付けPANに変化。
その後スパイダーマンが2度目最下点に来るのを若干フカン(上から下を見る)で映す様にカメラを下向きに回転しつつ付けPAN、
またスパイダーマンが上に上昇していく時はカメラを横に180度回転させつつ、若干アオリ(下から上を見る)で映す様にカメラを上向きに回転、この時も付けPAN併用です。

始めは前面を映していて、カメラを通りすぎる瞬間にカメラ回転して後方から映す、カメラワークは非常に使いやすいのでお勧めです。
なお、このアニメは最下点と最高点でタメが使われています。中間は全部動き早め。

           

最後にこのアニメを右図の番号順に解説していきます。

@90度回り込み
Aカメラを引いて、手ぶらの子が画面に入ったら、その子を主体に付けPAN回り込みしつつカメラを遠ざける。
 その後、鉄球の子が画面に入ったら投げるモーションをスローに。
B投げた直後、カメラをタメ無しで鉄球の子を横から映す位置に持ってくる。
 先述した様に、このタメ無しでカメラを切り替える技法は、迫力や勢いが出るので使えます。
 位置を変えた後、付けPAN無しでカメラを横にスライド。
 鉄球を手ぶらの子が避ける場面が画面に入ったら、スローにしつつ手ぶらの子を付けPAN回り込み。
C回り込みを継続させたまま、手ぶらの子の顔を付けPANして、カメラを若干上にスライド。
 このように、付けPANは体のパーツでも、どんなものでも追いかけれます。

こんな感じの流れです。
回り込みと付けPAN、カメラを近づける、遠ざける、で、大体のカメラワークが説明できます。




最後に注意を言っておきますが、
長編でカメラワークは使いすぎないようにしてください。

カメラワークは見せ場に使ってください。常にカメラワークを使っていると、盛り上がりの無い一様なアニメになってしまいます。
自分もそういう癖があるので何様だよって感じですけど。

また、
タメも使いすぎないようにしてください。

これもこれで使いすぎると飽きられてしまいます。仮に使っても枚数やインターバルなど変えてください。
全部自分に当てはまる事ばっかりですが、同じザマにならない様にお願いします。


以上、更新未定

次回は食事等の日常動作や、戦いのシーンの演出辺りについて更新したいですね。

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